PLAY DEVELOPERS BLOG

HuluやTVerなどの日本最大級の動画配信を支える株式会社PLAYが運営するテックブログです。

HuluやTVerなどの日本最大級の動画配信を支える株式会社PLAYが運営するテックブログです。

AWS 認定資格全冠 RTA 完走しました【クリアタイム:35日10時間56分】

こんにちは、テックリードの丸山 @maruyamaworks です。

タイトルの通りですが、このたび AWS 認定全冠を達成しました。先月(2026 年 2 月)の初めから動き始め、約 35 日間というきわめて短期間で無事に全冠を達成することができました。本稿では、これから全冠を目指す方のために、全冠達成までの流れや勉強方法についてシェアしようと思います。

全冠を目指した理由

全冠を目指す理由は人それぞれだと思いますが、私が全冠を目指した一番の理由は、Japan All AWS Certifications Engineers の称号を得たかったからです。昨年の AWS Summit Japan 2025 では、1,633 名 もの方が全冠を達成し、同賞を受賞されていました*1。その多さに当時、衝撃を受けたのと同時に、あと数年のうちにこの賞もなくなってしまうかもしれないという焦りを感じました。まだ賞があるうちに一度は全冠を達成しておきたい、そう決意したのでした。

AWS Summit Japan 2025 当日の Slack

しかし、それからも時は流れ、気が付けばもう 2026 年になってしまいました。2026 Japan All AWS Certifications Engineers申し込み期限は 2026 年 3 月 31 日 です。したがって、この日までに全ての AWS 認定試験に合格しなければなりません。また、AWS 認定は不合格だった場合に 14 日以内は再受験できないという制限があるため、不合格になる可能性も考慮すると遅くとも 3 月の前半までには全ての試験を受けておく必要があります。

── こうして、AWS 認定資格全冠 RTA が始まったのでした。

本 RTA のレギュレーションについて

さて、今回は「全冠」を目指すカテゴリとなりますが、ここでレギュレーションを整理しておきます。本 RTA では、2026 Japan All AWS Certifications Engineers クライテリア に記載されている 12 個の資格を全て取得すること を「全冠」と定義します。したがって、AIP (Generative AI Developer - Professional) と MLS (Machine Learning - Specialty) は、どちらか一方を取得していれば全冠の要件を満たします。今回の Run では AIP を取得します(MLS は 2026 年 3 月末で廃止予定です)。

タイム計測については、最初に受験する科目の試験開始時刻から起算し、AWS 認定から最後の「AWS Certification 試験の合格、おめでとうございます。」メールを受信するまでの所要時間をもってクリアタイムとします。なお、最初の試験開始時点では有効な AWS 認定資格をひとつも保有していないことを前提条件とします。

成績発表

今回の試験結果は以下のようになりました。

受験日 資格名 結果 得点 個人的難易度
2026/02/06 [CLF] Cloud Practitioner 合格 856 ★☆☆☆☆
2026/02/07 [SAP] Solutions Architect - Professional 合格 841 ★★★★☆
2026/02/09 [AIF] AI Practitioner 合格 808 ★★☆☆☆
2026/02/20 [AIP] Generative AI Developer - Professional 合格 769 ★★★★★
2026/02/20 [MLA] Machine Learning Engineer - Associate 合格 843 ★★★☆☆
2026/02/28 [ANS] Advanced Networking - Specialty 合格 834 ★★★★★
2026/02/28 [SOA] CloudOps Engineer - Associate 合格 839 ★★☆☆☆
2026/03/05 [DEA] Data Engineer - Associate 合格 786 ★★★★☆
2026/03/07 [SCS] Security - Specialty 合格 881 ★★★★☆
2026/03/07 [SAA] Solutions Architect - Associate 合格 892 ★★☆☆☆
2026/03/13 [DOP] DevOps Engineer - Professional 合格 874 ★★★★☆
2026/03/13 [DVA] Developer - Associate 合格 888 ★★☆☆☆

※ [  ] 内のアルファベット 3 文字は各資格の略称を表します。

最初の CLF の試験開始が 2026/02/06 10:00 で、最終の DVA の合格通知メールを受信したのが 2026/03/13 20:56 でしたので、クリアタイムは「35日10時間56分」となりました。これよりも短い期間で全冠を達成したというブログ記事などはまだ見つけられていないので、かなり上位にランクインできたのではないでしょうか(?)

最後に受験した DVA の合格通知

受験順について

私は今回、以下のような順番で受験しました。

CLFSAPAIFAIP&MLAANS&SOADEASCS&SAADOP&DVA
AIP&MLA のように "&" で並べたものは同じ日の午前と午後で受験しました。

ポイント1: 序盤から高難度に挑戦する

難易度の低いものから順番に受けていくのが一般的ではありますが、今回は短期間で終わらせる必要があるため、序盤から難易度の高いものに挑戦していき、それと並行しながら比較的易しいものも取得していくという流れにしました。難易度の高いものを最後に残すと精神的にもきついですし、もし不合格になった場合は 14 日間は再受験できないという制限がありますので、そういった意味でも序盤に AIP や ANS などの高難度を持ってきたのは正しい戦略だったと思います。

ポイント2: 1 日に 2 つの試験を受ける

今回は短期決戦のため、休日は午前と午後に 2 つの試験を受けるようにしました。試験は高難度のものとそうでないものを組み合わせるようにし、より集中力が必要な高難度の試験を午前中、比較的易しいほうを午後に回すようにしました。

午前のテストが終わったら、1 時間ほど休憩してから再度テストセンターに戻ります。テストセンターの受付の方に「こいつまた来たのか」と思われていそうで最初は恥ずかしさがありましたが、最終的には慣れました(渋谷さくら坂テストセンターのスタッフの皆様、いつもお世話になっております)。

ポイント3: 3 つのバウチャーでサイクルを回す

AWS 認定は合格すると次回の受験料が半額になるバウチャーが発行されます。そのため、ある試験に合格してから次の試験を予約するサイクルにすれば、(途中で不合格にならない限り)最初の試験以外のすべての試験を半額で受験できます。しかし、今回はそれでは 3 月中旬までの全冠達成に間に合わないため*2、序盤に合格した CLF, SAP, AIF で 3 つのバウチャーを獲得し、3 つの予約サイクルを同時に回しました。SAP の受験料は 44,000 円と定価だとかなり高いですが、今回は短期決戦なのでやむを得ません。

勉強方法について

私は業務での AWS 使用歴が 10 年ほどあり、AWS 上でのアプリケーション開発やクラウドアーキテクチャ設計、データ解析や組織的なガバナンスの設計を行った経験もありました。また 2017 年に SAA、2019 年に SAP を取得(その後 2022 年に失効)したこともありますので、アソシエイトレベルについては特段の対策をしなくても合格できる感覚はありました。そのため、AI/ML 系の資格や ANS など専門知識を必要とする資格について、重点的に対策を行うというのが基本方針となります。

また、AWS 公式のオンライン学習支援サービスである AWS Skill BuilderMonthly Subscription(月額 29 USD)を契約しました。Skill Builder では AWS 公式の模擬試験を受験することができるので、AWS 認定資格を取るならほぼ必須だと思います。

さらに、ANS については書籍を購入しました。試験日の 1 週間前にこの書籍を購入して読み進め、巻末の模擬試験にも取り組みました(ANS だけはなぜか Skill Builder 上で公式の模擬試験がなかったので、この巻末の問題集は本当に助かりました)。

このほか、Udemy などのオンライン学習講座を利用される方も多いと思いますが、今回私は利用しませんでした。そもそも時間がなかったですし、色々な教材に手を出すよりも、模擬試験の復習をじっくりとやって本質を理解することこそが大事だと考えたからです。

各試験の振り返り

ここからは受験順に各試験について振り返っていこうと思います。

[CLF] Cloud Practitioner

一番最初に受けた試験です。完全にバウチャー目的です。全冠を狙う人であれば事前勉強なしでも全く問題ないでしょう。試験時間は 90 分ですが、30 分程度で終わったと思います。

難易度: ★☆☆☆☆
勉強時間: 0 時間

[SAP] Solutions Architect - Professional

私は 7 年前に SAP を取得したことがあるのですが、7 年も経てば AWS の機能もだいぶ変わっていますので、Skill Builder の模擬試験を解いて、間違えた問題の復習を行いました。序盤で高難度をひとつクリアできたことで、全冠達成に向けて勢いをつけることができました。

難易度: ★★★★☆
勉強時間: 4 時間程度(Skill Builder 模擬試験)

[AIF] AI Practitioner

これもバウチャーの入手を目的として序盤に受けた試験です。プラクティショナーレベルですが、「適合率」「再現率」「過学習」など、AI/ML の分野で登場する基本的な用語については押さえておいたほうがよいでしょう。

難易度: ★★☆☆☆
勉強時間: 2 時間程度(Skill Builder 問題集)

[AIP] Generative AI Developer - Professional

今回の RTA において、この試験が間違いなく最難関でした。この試験は最近新たに追加されたもので、受験時点ではベータ版でした。そのため、試験時間が「3 時間 25 分」と他のプロフェッショナルレベルの試験より長く、問題数も 85 問と多くなっています。1 問あたり 2 分 20 秒くらいのペースで解き続けなければなりませんが、問題文や選択肢が SAP と同じかそれ以上に長文で、じっくり考える余裕はほとんどありません。試験後半はちょっと諦めかけていましたが、ギリギリ合格できて良かったです。

なお、ベータ版の試験は一度不合格になると(ベータ版期間が終わるまでは)再受験できないという制限があります。そのため、もしこの試験に不合格だった場合は代わりに MLS を受験しなければならず、そのために追加の勉強時間が必要になります。その点でも、AIP に一発合格できて本当に良かったです...

生成 AI ということで Bedrock や SageMaker に関する問題が中心に出題されます。試験対策としては、Skill Builder の模擬試験を解いて間違えた問題の振り返りをしたり、実際に Bedrock で機能を使ってみるなどしていました*3。ちょうど最近、業務で Bedrock を触ることも増えてきたので、業務に直結する知識が得られたのは良かったと思います。

また、本資格は新しい資格のため、合格者のうち先着 5,000 名には特別なデジタルバッジ(Early Adopter バッジ)が付与されます。私もどうやら対象だったようで、通常のバッジに加えて Early Adopter バッジを手に入れることができました。

難易度: ★★★★★
勉強時間: 12 時間程度(Skill Builder 問題集&模擬試験、実際に使ってみるなど)

[MLA] Machine Learning Engineer - Associate

私は業務で機械学習を扱うことがほぼなく(Amazon Transcribe や Rekognition など高レイヤーの機械学習サービスを使うことはありますが)、昔趣味で SageMaker を触ったことがある程度だったので、この試験は少々時間をかけて対策を行いました。Skill Builder の模擬試験を解き、問題文中や選択肢に登場した知らない用語をピックアップしておき、それぞれの意味を調べました。大学などで機械学習を専門的に学んだことのある方であれば多少有利かもしれません。

難易度: ★★★☆☆
勉強時間: 6 時間程度(Skill Builder 問題集&模擬試験)

[ANS] Advanced Networking - Specialty

この試験も最難関と言われることが多いですね。ネットワークに関する専門的な知識が出題されます。「BGP コミュニティ属性」や「AS_PATH Prepend」といった、普通のアプリケーションエンジニアであればまず出会わないであろう概念について理解している必要があります。この試験だけは、書籍を購入して体系的な学習を行いました。勉強するのに時間はかかりましたが、そのおかげもあって試験当日は比較的自信を持って回答できる問題が多かったように思います。

難易度: ★★★★★
勉強時間: 20〜30 時間程度(Skill Builder 問題集、参考書、巻末模擬試験)

[SOA] CloudOps Engineer - Associate

アソシエイトレベルなのでまあ大丈夫だろうと思い、ほとんど何も対策せずに受験しましたが、ネットワークに関する問題から組織のセキュリティに関する問題まで幅広く出題されていて、アソシエイトレベルの中では若干難易度が高い印象を受けました。

難易度: ★★☆☆☆
勉強時間: 2 時間程度(Skill Builder 問題集)

[DEA] Data Engineer - Associate

アソシエイトレベルの中で唯一 800 点に満たなかったのがこの試験でした。この日はいつもより 2 時間くらい早起きして、朝 9:00 に試験開始*4だったので、試験中少し眠かったというのもあるかもしれませんが、問題の難易度も高かったように思います。Glue や EMR、Redshift に関する問題がよく出題されますが、特に Glue はあまり業務で触らないため知らない機能も多く、スコアが伸びませんでした。

難易度: ★★★★☆
勉強時間: 6 時間程度(Skill Builder 問題集&模擬試験)

[SCS] Security - Specialty

GuardDuty や Inspector、Security Hub や Config など、セキュリティやガバナンスに関する問題が多く出題される試験です。専門知識というカテゴリに属する資格ですが、SAP や SOA など他の試験と出題範囲が重複していますので、比較的易しいほうなのではないかと思います。また、今年度は業務でこのあたりのサービスを多く触っていたので、取り組みやすかったです。

難易度: ★★★★☆
勉強時間: 8 時間程度(Skill Builder 問題集&模擬試験)

[SAA] Solutions Architect - Associate

この時点で既に上位資格である SAP に合格していたので、消化試合ですね。

なお、AWS 認定では、上位資格に合格したとき、その時点で有効な下位資格を持っている場合は、下位資格も含めて再認定される(有効期間が延長される)という仕組みがあるのですが、今回は下位資格の期限が既に切れていましたので(4 年前に失効)、改めて SAA も受験する必要がありました。

難易度: ★★☆☆☆
勉強時間: 0 時間

[DOP] DevOps Engineer - Professional

DVA と一緒に最終日に受けた試験です。これを合格できれば全冠達成がほぼ確定するという状況でしたので、いつもよりも緊張感がありました。DOP の試験範囲は SOA, DVA とも重複しているので、SOA と DVA の模擬試験も対策として有効だと思います。

難易度: ★★★★☆
勉強時間: 15 時間程度(Skill Builder 問題集&模擬試験)

[DVA] Developer - Associate

一番最後に受けた試験です。DOP と試験範囲が重複しているため、一緒に対策ができます。難易度はそこまで高くはないですが、最後まで気を抜かずに取り組みました。

難易度: ★★☆☆☆
勉強時間: 4 時間程度(Skill Builder 問題集&模擬試験)

完走した感想

ここ最近は、家に帰ってからずっと Skill Builder の模擬試験を受けたり AWS のドキュメントや DevelopersIO の記事を読んだりする日々でしたが、全冠達成後はそれから解放され若干手持ち無沙汰な気分です。今月末(2026 年 3 月末)で廃止される MLS は今回受験していないのですが、どうせならこれも受験してみようかと思っています。あとは、Snowflake や New Relic、最近発表された Anthropic の資格 にも興味が出てきました。これがいわゆる「資格沼」というやつなのでしょうか。

今回、AWS に関して色々と勉強させてもらいましたが、以前は当たり前だと思っていたことがいつの間にかアップデートされて変わっている ということもあり、そういった気づきを得られた点では良かったと思います。例えば、API Gateway の Lambda Authorizer が REST API と HTTP API の両方で使えるようになっていたり(HTTP API が発表された当初は Lambda Authorizer 非対応でした)、Systems Manager Parameter Store のパラメータに有効期限を設定できるようになっていたりと(Advanced Parameter 限定)、自分の中の古い知識をアップデートする大変良い機会になったと思います。

最後に

というわけで、無事に 2026 Japan All AWS Certifications Engineers の応募条件を満たすことができました。これで、今年の AWS Summit Japan でおそらく表彰&ノベルティをゲットできると思いますので、楽しみに待ちたいと思います。

それでは、AWS 全冠の皆様、表彰式でお会いしましょう!

*1:表彰の対象となるのは AWS Partner Network (APN) に参加している会社に所属する人に限られるため、全冠を達成している人は実際にはもっと多いです。

*2:テストセンターは予約が取りにくく、特に休日は 2〜3 週間先まで取れないということもあります。

*3:ベータ版ということもあり、Skill Builder の模擬試験は日本語版がありませんでしたので、ブラウザの翻訳機能で日本語化しながら取り組みました。

*4:西新宿のテストセンターが朝 9:00 から受験可能なので、平日の出社前など早い時間に試験を受けたい場合はおすすめです。